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2001年の短信

というわけで、今年初めての短信投稿日 2月12日(月)13時05分 投稿者 室井尚 [cs14n38.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

正月はどこにも行きませんでしたがとりあえず5日に山中湖の乞食城の新年会へ。春の新作「闇の左手」の自筆台本をもらい、チラシのテクストを執筆する。その後はゼミのコンパというのも初めてやりました。ごちゃごちゃした事務処理とか車検とかが続き、後は学生たちの芝居を楽しむ。

二年生の中野君たちの「八秒台劇場」によるイヨネスコの「先生」と唐ゼミの「24時53分、『塔の下』行きは竹早町の駄菓子屋の前で待っている」。特に後者は唐さんの処女作を40年近くぶりに作者が演出し、唐組からスタッフが三人も手伝うという豪華版でした。学生達の意外な才能も分かり面白かった。その他、大久保鷹さんに会いに、「月蝕歌劇団」の「新撰組1944」、水戸芸の「ふたりの女」と観劇が続く。本当は27-28日に札幌行きの予定だったのだが、週一で訪れる大雪とかちあってしまい、羽田空港で半日過ごした末に結局行けなかったりもした。

一月中旬にはたまたま来日していたニューヨーク、ジャパン・ソサエティのポーラ・ローレンスさんと会い、唐組のニューヨーク公演の打合わせをする。その流れで2/4-9まで唐さんと二人でニューヨーク。ニューヨークはちょうど10年ぶりだが、景気の良さが如実に現れていて活気がある。そこから先は嵐のように忙しく、ほとんど時差ボケが直らないまま、睡眠不足で走り回った。5日は大雪の中、ジャパンソサエティからイーストリバー・パーク、コロンビア大学と移動し、いろんな人と面談する。日本から梁山泊の金さんもかけつけ、以前SCOTに居てニューヨーク在住のLeon Ingvlsrodさんと4人でテントを張る場所を探す。ジャパン・ソサエティとホテルの間を何度も往復した末、結局のところは今年9月ではとても無理ということで来年9月への延期を認めざるをえなくなる。ストレスと睡眠不足で神経をやられ、帰国して二日間はダウンしていた。そういえば、短い時間だったがフィリップ・モーリスの展覧会で来日していた植田憲司とも会った。これもまた、都合がつかず会えなかったJerry Fliegerさんお勧めの、自然史博物館のプラネタリウム「スペースショー」も見た。トム・ハンクスのナレーションで地球から銀河系、ブラックホール、観察可能な宇宙の果てまでを3Dで見せるもの。ニューヨーク公演に関してはこれからもいろいろな困難が待ち受けていそう。

記号学会関連の仕事や、原稿、入試など、まだまだ色んな仕事が待ち受けている。さすがに疲れで体調落ち込み気味です。

 

2月も終わり投稿日 3月1日(木)01時25分 投稿者 室井尚 [cs14p38.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

ニューヨーク疲れが残って、しばらくは体調が戻らなかった。13日には府中の山口昌男さんの自宅に行って、今年刊行予定の『記号論の逆襲』(仮)のためのインタヴュー。じつに機嫌よくしゃべってもらったのだが、機嫌が良すぎて人の悪口が多すぎるのが難。17日には京都へ。横浜トリエンナーレの件で河本さん、椿さんと打合わせ。うー、果たしてうまく行くのだろうか。この日の京都はぽかぽかしていました。夜は吉岡洋君と韓国料理屋で痛飲。「旅の窓口」で予約した河原町松原の京都リッチホテルはツインで4,500円という安さ。不況かもしれないけれど、この方が前よりずっといいよね。19日は下井草の唐組事務所に出向きニューヨークの件を劇団幹部に報告。その後はみなとみらいの下見を重ねながら、21日には最後の情報芸術コースの卒論発表会。

24日は去年くらいから会報が届いている在京水中一高会というぼくの出た水戸一高の同窓会に顔を出す。一学年400人以上いて、いままで同窓会など出たことがなかったのだが、この会ではうまい工夫をしていて、毎年学年ごとに幹事を引き継いでいくようになっている。そこで、今年は一年上の47年卒の人たちが幹事をやったのだが、クラブとか生徒会とかでよく知っている人たちが沢山いると思い、顔を出してみた。普通の同窓会では別の学年の人に会えることなんてないものだが、なるほどこの学年は100人ほど集まっており、会いたかった人たちに会えて楽しかった。同学年も十数名来ており、卒業以来ほとんど会ったことのない人たちだったのでこれまた感慨深し。同じくらいの年齢の人ばかり集まると、ついそれぞれの年齢の重ね方を見て、鏡のように自分の年齢の重ね方を省みてしまう。どういうわけか、この会に参加している人たちはほとんどがダークスーツにネクタイという暗いいでたちで、基本的には疲れている感じの人たちが多い。最近、経済さえ立ち直ればとか、教育や学校が悪いとかいう風潮があるけれど、こういうのを見ていると、そんなことはなくて、要するにこの国の社会システムはもともと少しおかしかったのではないかと思えてくる。全然、自由そうじゃないもの。久しぶりにニューヨークに行って、やっぱりアメリカは嫌いだと思ったけれども、ここまで中年が暗くて元気のない国はやっぱりそれ以下なのではないだろうか。この47年卒の学年というのは、制服自由化を実現した学年で、一年下だったけど一緒に生徒会をやっていたぼくには随分と明るくて自由な感じがしたものだ。門の前でがり版刷りのビラを渡したり、玉砂利の中庭で授業をつぶして全校集会をひんぱんに行なっていた。三十年の月日はこの人たちをただのシステムに内属する機能従事者にしてしまったのだろうか。社会に組み込まれ、共同体や家族の内部に取り込まれながら齡を取っていくと、あとは個人的な慰安しか残されていないのだろうか。こんなことまで書くと我が身が揺るがされる思いではあるが、なつかしさと同時に、高校時代にそう思ったように「こんなところに居るのは嫌だ」という気持ちも甦ってきた。どちらにしても、四十代がこんなに押しつぶされて暗いのだから、この国は相当にだめだ。

25日に入試監督・採点をし、そんなことを思いながら霞が関の霞山会館で例の原子力環境整備促進・資金管理センターの委員会に出席。これは高レベル核廃棄物地中投棄の記録保存に関する委員会なのだが、1000年間の国家による管理とそれ以降10000年後までの記録保存というかなりグロテスクな計画に関する委員会で、国から電力会社から三菱から学界からといろんな人が集まっている会議だ。何よりも、1000年間は「日本」という国が存続していくという前提で話が始まっているところが不気味だ。それにしても官庁街の雰囲気や建物は異様だ。自分がここに居ないときに、テポドンでも飛んできて全滅してしまえばいいのにと思いながら、文部科学省(!!)の前を歩いていると、編集工学研究所の渋谷恭子さんにばったりと会ってしまった。彼女が電話中の金子郁容さんに挨拶なんてして。そのまま、溜池でビールを飲んでしまう。彼女もぼくと同世代なのだが、最近仕事するのが自分より若い人ばかりなのに、とんでもないオジサンばかりなのでめげるという話。郵政省の研究会に呼ばれていたが、業界の既得権益の防衛話ばっかりでうんざりしたという話。今年は美人社長としてメディアにバンバン露出すると言っているので?どんどんやりなさいとけしかける。

春の劇団唐組の新作「闇の左手」のポスターとチラシが完成した。日程は、大阪扇町公園が4/20-22、豊田が4/28-29、新宿花園神社が5/5,6,12,13。その後水戸芸術館が5/18,19,20、雑司ケ谷鬼子母神が26,27,6/2,3。その後仙台西公園が6/9,10で最後にまた新宿花園神社に戻って6/16,17,23,24ということになる。去年ほどは顔を出せないかもしれないが、それでも大阪、水戸、仙台には行きたいし、東京ではできるだけ顔を出したいと思っている。唐さんのところでは、高橋祐也の第2回公判も終わり今週から稽古に突入したらしい。ここにはまだまだ明るい希望がある。今更だけど、アートや文学はまだまだマシだよね。学問や批評の方は危ないかもしれないけれど。何とかここにしがみついて頑張っていくしかないだろう。

 

3日には東大で美学会の講演。17日も木場の現代美術館でシンポジウム。その間に「Diatext」の原稿など二三本書かなくてはいけない。

 

ちょっとごたごたしていますが、投稿日 3月22日(木)10時59分 投稿者 室井尚 [cs14n22.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

横トリ(横浜トリエンナーレ)の件がどうなっているのかとよく聞かれるのですが、ほとんどカフカ的迷宮の中に入り込んでいて、何も分からないというのが現状です。この件については、国際交流基金と建畠晢さんが計画を立ち上げた頃からその進行状況は仄聞しているが、既にこの官僚的迷宮がすべてを覆い尽くしていた。結局は文化行政のセクト間の権力ゲームが、関わっている人々すべてを支配していて、わけの分からな�「委員会ができたり、キュレータが4人に増えたり、極度に少ない予算なのに何の意味もなく百組のアーティストを呼ぶということが決められてきた。要するに、森内閣みたいな奇怪な自律的権力ゲーム機械と化していて、誰もが失敗することを知っているのに、破滅に向かってなだれ込んでいくというレミング的惨状を呈している。役所の縦組織の中で、横浜市内部やみなとみらい、横浜美術館などと全く連携が取れず、工事中で整備されていないパシフィコ横浜と改装途中の赤レンガ倉庫を貸画廊として膨大な借料を払って「使わせてもらう」という奇妙でばかばかしい形態になっているのも、要するにこの展覧会がそのまま現代日本の「症候」そのものであることを示している。中心に居る(はず)のキューレータの一人が、「こういう展覧会がうまく行かないという事態こそが、日本がまだまだ希望があるということを示している」と開き直っているのもわからないことではないが、逆に「こんな展覧会ですらまともに出来ない」ことが、この国の文化行政機構の駄目さ加減を露わにしていると言う方が正しいのではないだろうか。実際、何もかも情けない限りなのだが、自分が巻き込まれてしまっているのでそうも言っていられない。だが、動けば動くほど泥沼の中に引き込まれ、身動きが取れなくなってしまう。

こういうものにはなるべく関わらずに、批判する立場に立っていたかったのだが、ひょんなことで挑戦的な依頼を受けて、ついついそれを引き受けてしまったのが間違いの元だった。椿昇さんと会えたのはいいとして、九月にプロポーザルを出して以降、委員会と交流基金と横浜市の奇妙なゲームの中に捉えられてしまい、それ以降何の具体的な進展もないまま、蛇の生殺し状態に置かれ続けている。スタートラインにすらつかせてもらえないのだ。奇怪な「手続き」と「調整」にすべてが支配されている。『美術手帖』の新年号にぼくたちのことが出てしまって以来、この停滞は深刻な問題となっている。事務局の「順調に進んでいて近日中に解決します」という言葉を聞かされ続けて、実は事務局の内部でぐるぐる回されているだけで何ひとつ進行していないという状態がそれからまた3ヶ月続いている。彼らの理屈は簡単で、こういう展覧会が実現できるのは文化行政機関があるからこそなのだから、アーティストは協力的でなくてはならず、すべてはその枠組みとルールに従うのが当然だというものだ。それに、アートというものはパッケージであり、作品を持ってきて置けば成り立つと思い込んでいるので、事務局は頑張っているのだから(自分たちの権力ゲームに没頭しているのだから)、アーティストは作品作りを頑張ってくれればいいじゃないですかと思っている。つまり、いかなる内容のものであれ、文化行政こそが正しい文化の形式だと思い込んでいる。こんなものを当てにしてしまったぼくたちも間違っているのだが、ぼくたちが勝手に交渉したり行動したりすることも制止されているのだから、身動きが取れない。なるほど権力の現代的形態とはこのようなものかと、自分が取り込まれた状況を分析してみるしかない。大切なのはパワーを残しておくことだ。なに、どういうことになっても、大丈夫です。面白いことを考え出します。たとえ降りることになったとしても、別な形で反撃をかけます。いまは、我慢してもう少し動かしてもらうのを待つか、切れて降りるかの瀬戸際のところです。一番いいのは全員で「やーめたっ」と言い出すことなのかもしれない。

 

近況としては、3月3日には東大本郷で美学会講演。「メディアアートという『現象』を読む」という題目で一時間話す。終わった後、東大美学の人たちと飲む。京都アートセンターの雑誌「Diatxt」に「唐十郎ということ」という文章を書く。出るのは五月です。13日は後期面接試験。年々、面接する学生がつまらなくなってきている。試験制度の�ケいも多少はあるが、それだけでもないような気がして不安。15日は唐組の「闇の左手」の稽古を見せてもらう。近藤結宥花さんと稲荷卓央君が生き生きとしていてとてもいい感じだった。17日は大久保鷹さんと飲む。5月12日に大学で特別講義をしてもらうことになっていてその打合わせだが、楽しかった。偶然、新宿梁山泊の三浦伸子さん、梶村ともみさんとも会えた。18日は京都造形大学の一般公開講座が木場の東京都現代美術館であって「美術館」をめぐって、島本浣さん、松岡新一郎さんとトークセッション。終わった後、八重洲の居酒屋で帝塚山学院大学の山田俊幸さんも合流。

続く19日はひょんなことから実現した高校時代の山岳部の二学年合同同窓会。ほぼ30年ぶりのテントの中での飲み会の再現で異常なまでに楽しい会だった。このメンバーで南アルプスなどに行ったわけだが、一人高校時代に自殺してしまったメンバーを除いて、ほとんどその時の情景がそのまま現在と重なり合ってくる。というわけで、結局朝方まで赤坂で飲んでしまった。

 

そろそろぼくが編集長を務めた『記号学研究21:コレクションの記号論』(東海大学出版会)が書店に並びます。今回も結構面白いと思いますので文化史、美術史に関心のある方は是非手に取ってみて下さい。その他その他、いろいろなことがありましたが、今回はこの辺りで。

 

最後に、唐組春公演の日程・場所をお知らせします。大阪や水戸・仙台にも行きますから、そこでお会いできる人もいると思います。

 

大阪=扇町公園、4/20,21,22

愛知=豊田おいでん広場、4/28,29

仙台=仙台市西公園、6/9,10

水戸=水戸芸術館広場、5/18,19,20

東京=新宿花園神社、5/5,6,12,13, 6/16,17,23,24

東京=雑司ケ谷鬼子母神、5/26,27, 6/2,3

いずれも開場6:30、開演7:00

前売りは劇団唐組03-3301-7826

 

四月になれば......投稿日 4月17日(火)01時04分 投稿者 室井尚 [cs14n39.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

四月になって色々なことがばたばたと動き始めた。

前回、愚痴りまくった横浜トリエンナーレの件だが―ちなみに『美術手帖』ては「ハマトリ」と呼んでいるが関係者はみんな「横トリ」と言っている。事務局ではどちらにも決めていないそうなので、流れで「横トリ」と書く―パシフィコ横浜からインターコンチまでゴーサインが出てしまった。やはり、横浜市=>パシフィコの役所二つの流れが滞っていたようだ。インターコンチでは、客商売だけあって抵抗感も強かったが、交流基金2名、朝日新聞文化局、横浜市、パシフィコ横浜と事務局から五人も同席して、主催者側全体の要望という形にしてくれたために、作家二人も心強かった。インターコンチも七人で圧力をかけたので断りにくかったろう。いろいろ悪口を書いたが、こういうことをしてくれると気分がいい。主催者側は全面的に目玉として応援してくれている。新しく変わった横浜市の担当者もとても協力的でうれしかった。要するに前任者が悪かったのだろう。ただ、それでも予定が随分延びてしまったので、時間が足りないのが気掛かりだ。余りに待たされすぎて、エンジンをかけ直すのが大変だ。

これと前後して協賛企業探しも始まっている。予算が全く足りないのだ。電光掲示板(10-15m以上のサイズ、あるいはマルチヴィジョン)を提供してくれる企業を探している。広告を出すことで協賛を求めるしかない。何百万人もの人が見ることになるのだから広告効果は充分にあると思うのだが、機材かお金かがどうしても必要だ。どうなることやら、手当たり次第に頼んでいくしかない。そんなこんなを考えていたら、身近なところから助けが現れた。入試用のパンフレットのために学長と学生の座談会をした折に、エレベータで学長にちょっと話したら、わざわざ自宅まで電話してきてくれて協力を約束してくれた。勤め先も捨てたものではない。まあ、何とかなるだろうし、いずれにしても何とかするしかない状況である。

日本記号学会の「会長」にさせられてしまった(!!)。若すぎる。世間に通用しない。しかし、させられてしまった。山口昌男さんの強引な押し付けだが、他の理事の人たちの多くも賛成してしまったので仕方ない。コード破りこそが記号学にふさわしいというわけだ。それはそうかもしれないが、困っている。どうしよう。『記号学研究21/コレクションの記号学』は無事に出版された。これとは別に『記号論の逆襲』という本が夏ぐらいに出る予定。六月二、三日に岐阜県大垣のソフトピアで生命記号論中心の学会がある。それにしても、困った。いろんな人を巻き込んで何とか助けてもらうしかない。国際記号学会もこれでつきあわざるをえなくなった。

うれしかったこと。メチエ本が早稲田大学の社会科学部の入試問題に使われた。以前『メディアの戦争機械』が京大教育学部の二次試験に使われているから、学部こそ違え自分がかつて受験した大学三校のうち二校が入試問題に使ったことになる。後は慶應が使ってくれれば全校達成だがなかなかそういうわけにも行かないだろう。

新学期が始まって、毎日学生相手にばたばたしている。今週は金土が唐組の大阪公演で、椿さんとの打ち合わせもする。今回は帝塚山の同窓会はできないかな。ここを見ている人がいれば芝居に来て下さい。結局、今回は稽古を2回も見せてもらった。面白いよ。唐さんのことを『Diatxt』に書いた。五月ごろに書店に出る予定。

大久保鷹講演会が五月一二日に横国で。それから五月二六日にはぼくが上越教育大学で講演をする予定です。

では、また。

 

昆虫・ドット・コム立ち上げ投稿日 5月3日(木)00時05分 投稿者 室井尚 [cs14n00.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

横浜トリエンナーレ関連で毎日めまぐるしく動いている。

十九日に学長室で板垣学長と相談。さすがに大学の経費を使うのはまずいので、大学の人間ネットワークをフルに使うことを勧められ、すぐに共同研究推進センターの木下教授に紹介されて面会。きわめて強い興味を示していただき、個人的に裁断限の協力を約束してくれた。二五日は、事務局小山、椿両氏とパシフィコを訪問し、インターコンチネンタル・ホテル、パシフィコ横浜の設備担当者と技術面の打合わせ。インターコンチネンタル・ホテル側は積極的な協力体制を約束してくれた。バルーン設置の構造計算と設置方法に関して問題が提起され、一時は窮地に陥る場面もあったが、これも大学の工学部の宮田教授、勝地助教授らが協力を引き受けてくれることになって目処がつくようになってきている。施工業者の問題もあるが、何とか解決できると思う。そうなると問題は電光掲示板の問題である。これが、まだ全く未解決のままで心配だ。連休明けに決まらないと実現が危ぶまれる事態となる。何しろ、初めてのことだらけなので毎日喜んだり、絶望したり、不安定なまま推移していく。まあ、これもまた充実していて楽しい。当初のプランが実現できなかった時のダミーとして、事務局から打診してもらっていた帝蚕倉庫の5連ディスクの形をしたパナソニックの広告ディスプレーがどうやら使用可能であるらしいということになって、これも予想外のことだったのでうれしい。

ということで、広報用にホームページ「Project: Imagination=Insect 」を立ち上げた。オンラインの企画書のようなものである。ドメイン名をレンタルして、「http://www.konchuu.com」とした。実際にはNifty上にある。メールの転送サービスも使えるので、hmuroi@konchuu.com , tsubaki@konchuu.com も使うことができる。学生達が応援してくれるので、どんどん改装を重ねてプロジェクトの拠点にしたいと思っている。近日中に個人の賛助金集めも立ち上げようと思っているので、よろしくお願いいたします。

 

20日、21日と劇団唐組「闇の左手」の大阪公演を訪れる。突然の寒さ、北風、初日の集会とデモと環境にはあまりめぐまれなかったが、舞台は充実していた。特に二日目の出来は素晴らしく、同行した椿さん、吉岡洋君と雑誌「Diatxt.」の編集者飯沢さん、帝塚山学院大学の島本浣さんが皆感激してくれてうれしかった。去年の「夜壺」の延長にある芝居ですが、四谷シモンさん原案の「義手」と主演の近藤結宥花さんのくるくる変わる演技が素晴らしい。6月初めに書店に並ぶ「Diatxt.」にテキストを書いたので、是非読んで下さい。29日は、唐ゼミの学生二人と車で豊田公演。こちらは住民の招致委員会の仕掛けで雨にもかかわらず六百人以上の動員。芝居というよりも、ほとんどお祭りのような騒ぎではあったが、これもなかなか面白い経験であった。5月は新宿花園神社初日の5日、6日、13日。水戸芸の19、20日、雑司ケ谷鬼子母神の28日に顔を出す予定。オンラインでスケジュールを確認したい人は、「新宿梁山泊」の公式サイト(http://www5a.biglobe.ne.jp/~s-ryo/index.html)の「個人外部出演情報」に詳しい情報が載っています。

 

状況劇場から唐組へと、唐十郎の傍らで特異な存在感を示し続けてきた「怪優」大久保鷹氏の特別講義を横浜国立大学で開催します。5月12日(土曜日)午後2時半から4時半、教育人間科学部第七講義棟101教室。正門に案内を出しておきますのでどなたでも入場できます。これは、面白いイベントになりそうで、楽しみ。

 

そんなところです。連休明けから、またばたばたと動き出します。

 

はじめまして。投稿日 5月16日(水)12時41分 投稿者 中村圭吾 [ntserv.ipch.ynu.ac.jp] 削除

 

はじめまして、室井先生。

教育人間科学部マルチメディア文化課程1年の中村と言います。

先生の講義はいつもとても面白いので、先生の考え方とかいろいろなことに興味があります。

先生のクラスでもないので直接の面識はまだないですが、近いうちに先生の研究室にお邪魔していろいろお話を伺いたいと思っています。

ところで、今日(5/16)のメディア基礎論はなかなか感動しました。

どうも僕はよほどの刺激がないと動けないダメ人間だ、ということが今日の講義で痛感しました。

でも、今日の講義で、在学中にやるべきことが漠然とでも見えてきた気がするので、すこしすっきりしました。

本当はメールでも良かったのですが、せっかくhpに来たので足跡を残していきます。

 

すみません投稿日 5月16日(水)19時25分 投稿者 鹿達 [lygsk03.edhs.ynu.ac.jp] 削除

 

室井先生:

 私は先生が今日いったかつのひとりですよ。鹿達と呼ぶかつです。

 先生は今日ホントに怒りましたんね、恥ずかしいとともに、なんか感動しました。

もちろん、これは<<伝説の教師>>の実写版てはなく、楽しいことでのないです。しかし、

しかし、長い間に、学生のために怒る先生は見ませんでしたので、感動という字が

頭の中に出てきました。

 私は元々映像やCGに関心をもって、入学しました。先輩たちのサイトも拝見ました。あまりにもショックでした。unixさえできない私はいつか、どうやって、あんな素晴らしい

サイトをつくれますか。私は今、母から郵送してもらたCとUNIXの本で自学しています。

 いつか先輩たちに邪魔させないレベルになってから、先輩たちにお世話をもらいたいと

思います。日本語はあまり不精ですが、なんか質問あったら、よく考えて、この

hpで、先生にお願いたいと思います。

 ところで、先日先生の<<情報と文化>>のあと、質問しましたが、言葉にまとめられな

かったです。

 我々がDNAとMEMEの道具であると先生はそう言いました。私は聞きたいのはDNAと

MEMEとも遺伝子の性質を持ちますが、DNAがMEMEの現すことを決めるではないですか。

MEMEは脳の中にいるか、他者からもらうか、先生の授業を聴いてから、後者であると

分かりました。しかし、人は勉強によって色々な物を他者からもらえますが、他の

動物の場合はどうなります。彼らのMEMEはどこから習いますか?DNAは生きるために

数の多い生物の種をつくりました。MEMEは生きるために何うしまています?もし、

MEMEは人間にしたのは数多い言語や文化をつくるなら、他の動物に何をしまいたか。

 日本語は不精のせいで、質問の意味はうまく表現できなかったですが、できるだけ

先生に直接交流できるレベルを身につける日が早く来ると祈ります。

 お邪魔します。

 

ほーい投稿日 5月17日(木)00時28分 投稿者 室井尚 [cs14n38.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

書き込みありがとう。

全然問題ないけど、中村君が気が付いたように、もう一つゲストの書き込み用の掲示板があるから、できたらそちらにお願いします。

そういう風に、研究室に来てくれたり、書き込んだりしてくれる人がいるうちは、大丈夫かもしれない。授業で本気で話したことに本気で応えてくれる学生がいる限り、教師稼業も捨てたもんじゃないと思います。

今日、すぐに返事をくれた人、ありがとう。また来て下さいね(もう1つの掲示板の方がBetterだけど)。

 

記号学会を前に投稿日 6月1日(金)12時19分 投稿者 室井尚 [cs14210.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

二日から三日まで、日本記号学会が岐阜県大垣市で開かれますのでこれから出発します。このところ、週末はずっと旅行です。

五月十二日にやった「大久保鷹」さんの講演会は面白かった。新宿梁山泊からも聞きにきてくれて、もりあがりました。唐組「闇の左手」はますますすばらしい舞台を見せてくれています。唐さんと言えば三日日曜日に日本テレビ系列の「波瀾万丈」に「再現ドラマ」つきで出演します。

五月二十六日には上越教育大学で開かれた美術教育実践学会で発表。生き生きとした若い大学院生や先生たちにとてもいい印象を受けました。懇親会も楽しかった。あそこで会った方、どうぞいつでもいらしてください。

 

横浜トリエンナーレ関連は嵐のような進み方です。企業訪問、折衝、記者会見、取材とめまぐるしく、新しい事件がおきています。詳しくはオフィシャル・サイト http://www.konchuu.com を見てください。

 

それでは、出かけてきます。

 

このひと月投稿日 6月26日(火)00時53分 投稿者 室井尚 [cs14n36.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

大垣の記号学会では、ソフトピア・ジャパン内情報工房でのシンポジウムとIAMASの懇親会、楽しく過ごせました。IAMASのスタッフや学生の皆さんにはお世話になりました。それから、ゲスト・スピーカーの藤幡正樹、菅啓次郎、松野孝一郎さんたちにも刺激的な話を伺えました。来年は横浜国大で大会をやりたいと思っています。

次の週には唐組公演で仙台へ。新しく出来たメディアテークなど見学してきました。劇団員と一緒に泊まった東北大学の古い寮も面白かった。唐さんについて書いた「Diatxt#4」もようやく出版され間に合いました。この雑誌は大書店や青山ブックセンター系列で扱っているようです。6月14日は唐さんの第一回花園賞授賞式、19日にはぼくが世話人ということで紅テントでの受賞パーティ。麿赤児、四谷シモン、大久保鷹、嵐山光三郎といった古いおつきあいのある方々をはじめ、原田芳夫、石橋蓮司、緑魔子、佐野史郎夫妻ら総勢150人ほどが集まる大宴会となりました。司会は新宿梁山泊の金守珍さんにやってもらい三次会まで盛り上がりました。そして、4月の大阪から続いた「闇の左手」も24日で終了。また思い出深い公演となりました。

横浜トリエンナーレの「インセクト・ワールド」の件は、進行中ですが、毎週新しい展開があります。資金面の問題も解決しつつあり、風洞実験も予定通り行われる予定。後は映像制作とグッズ関連、パネル展示関連の問題が残っています。詳しくはホームページ(http://www.konchuu.com/)でご覧下さい。

8月末に開催される国際美学会の方の準備もたけなわです。ちょっと忙しくて時間が足りない。

 

しばらくお休みします。投稿日 8月20日(月)23時46分 投稿者 室井尚 [cs14u37.ppp.infoweb.ne.jp] 削除

 

とっくに休んでいるけど、横浜トリエンナーレの方が緊迫してきましたのでそちらに専念します。

http://www.konchuu.comの方へいらして下さい。

 

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